研究課題/領域番号 |
20K18931
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 豪竜 京都大学, 医学研究科, 助教 (20867965)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 身体活動 / 認知症 / うつ傾向 / 操作変数法 / COVID-19 |
研究成果の概要 |
本研究は、操作変数法などの因果推論の手法を大規模な前向きコホート研究に適用することで、身体活動などの生活習慣や社会経済的な要因が人々の健康に与える影響を明らかにした。具体的には、週当たり1回の運動は認知症リスクを下げることを示し、運動が認知症リスクを引き下げる因果効果が少なくとも4年間持続することを示唆している。 また、研究期間中に生じた新型コロナウイルス感染症の流行に対し、緊急事態宣言期間中に歩数が減少した人や労働時間が増加した人はうつ傾向のリスクが高かったが、在宅勤務を新たに開始した人はそれ以外の人と比べてうつ傾向のリスクが17%低かったことなどを示した。
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自由記述の分野 |
社会疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、積雪地域の居住を高齢者の身体活動の操作変数として用いるというアイデアを新たに提案し、身体活動と認知症リスクの因果関係を明らかにした。また、研究期間中に生じた新型コロナウイルス感染症の流行に対し、日本老年学的評価研究(JAGES)の中で2020年度の臨時調査を行い、2019年度のデータと接続することで思い出しバイアスの少ない質の高いデータを整備した。さらに、パンデミック前後での身体活動やソーシャルキャピタルの変化が、うつ傾向と関連することを示した。
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