研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究結果は、わずか33項目の価値の低い医療に注目しても、少なからぬ患者さんが価値の低い医療を受けていたことを示している。また、その額も決して無視できない規模である。粗い試算であるが、推定された1000億円というのは、具体的には、昨今急速にがん化学療法で利用が増加しているPD-1モノクローナル抗体の薬価ベースの売上(商品名キイトルーダ, 1195億円;商品名オプジーボ, 1125億円 [2021年度])に匹敵する規模である。新しい高額医薬品をいかに公的医療保険の中でカバーしていくか、という観点でも低価値医療に注目する重要性がわかる。
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