研究課題/領域番号 |
20K18963
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
滿田 直美 高知大学, 医学部, 特任助教 (30611389)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | エコチル調査 / 胎盤重量 / 胎盤重量/出生体重比 / 小児生活習慣病 / 精神神経発達 |
研究実績の概要 |
本研究は、環境省による大規模コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(以下エコチル調査)」のデータを解析し、 1.胎盤重量や胎盤重量/出生体重比(以下PW/BW比)が胎児期の胎内環境を反映するマーカーとして有用であることを示し、その結果として 2.胎盤重量やPW/BW比が小児期の成長発達や肥満、その他の生活習慣病リスクにも関連していることを明らかにすることを目的としている。 1.については、胎盤重量やPW/BW比と幼児期の精神神経発達遅滞リスクの関連性について解析を行い、PW/BW比が高いと男児において精神神経発達遅滞のリスクが上昇することを明らかにした(Mitsuda, et al. Placenta 2022;128:49-56.) 。 2.については、研究者が所属するエコチル調査高知ユニットセンター内で実施された8歳児を対象とした学童期検査において、健診業務等に携わりながらデータを収集した。2019年8月に開始された学童期検査が2022年12月に終了し、学童期検査のデータ収集が終了した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的のうち、 1.胎盤重量や胎盤重量/出生体重比(以下PW/BW比)が胎児期の胎内環境を反映するマーカーとして有用であることを示すことについては、PW/BW比と幼児期の精神神経発達の関連性について解析し論文化することができた。 2.胎盤重量やPW/BW比が小児期の成長発達や肥満、その他の生活習慣病リスクにも関連していることを明らかにすること、については、予定通り2022年度内にデータ収集を終了することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
研究目的のうち、 1.胎盤重量や胎盤重量/出生体重比(以下PW/BW比)が胎児期の胎内環境を反映するマーカーとして有用であることを示すことについては、引き続き様々な解析を継続予定である。 2.胎盤重量やPW/BW比が小児期の成長発達や肥満、その他の生活習慣病リスクにも関連していることを明らかにすること、については、対面調査をコロナ禍に実施せざるを得なくなり、得られたサンプル数は予定よりは少ないが解析は可能であり、今後予定通りデータの解析に進む予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当該年度は新型コロナウイルス感染症流行により、多くの学会がWeb開催となり、学会出張に伴う旅費が必要となる機会がなかったため、翌年度分への繰越とした。翌年度の学会出張旅費として使用予定である。
|