研究課題
若手研究
22年間で新規に統合失調症と診断され精神科医の診断書にて療養となった労働者は209名で、男性166名、女性39名(性別の欠損値のデータ4名)であった。療養開始時の平均年齢は38.6歳(男性の平均年齢: 38.9 歳、女性の平均年齢:37.2歳)であった。復職したのは169名で累積復職率は93.0%であった。療養開始日から復職日までの日数の中央値は93日(約3か月)であったが、平均値は185.0日(約6か月)であった。
公衆衛生学
「統合失調症と就労」に関するコホート研究はわが国では皆無であり、統合失調症患者の病休日数、復職率に関するエビデンスが殆ど無いのが現状であった。これらのデータにより、統合失調症罹患社員の病休制度等の検討資料等、政府の一億総活躍の最重要政策である働き方改革に寄与する、日本初の疫学的知見が得られ、社会に還元することができる。