過量服薬による中毒の有無や程度の推定は、事件や事故の解明に非常に重要である。催眠鎮静薬であるGABAA作動薬は、多くの事例で検出されており、薬物濃度以外の客観的な指標が存在すれば、中毒推定において非常に有用である。 新たな中毒指標を探索した結果、解糖系代謝物である2,3-Bisphosphoglycerate、Dihydroxyacetone-phosphate、Glycerol-3-phosphate、Sedoheptulose-7-phosphateが、GABAA作動薬であるジアゼパムの投与により減少する可能性および解糖系の酵素であるGAPDHの発現量が増加することが明らかになった。
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