研究課題/領域番号 |
20K18985
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
山田 真嗣 杏林大学, 医学部, 助教 (60847820)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | パラコート中毒 / 肺線維症 / 組織線維化 / 上皮間葉転換 |
研究実績の概要 |
in vivoでの予備実験で偶発的に確認されたパラコート肺形成過程と考えられる動物モデルのin vivoで再現を試みている。先行研究*で上皮間葉転換とそれに伴い産生されるECM蛋白の沈着までに6日間を要したが、in vivoでの予備実験に基づき24~72時間でcollagen typeⅠやfibronectinがsoluble formでの産生が最大となり、且つ形態学的にinsoluble formが完成しない段階の再現を検討している。 *PLoS One. 2015;10(3):e0120192. doi:10.1371/journal.pone.0120192.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症等の影響により、抗体試薬や細胞株の一時販売休止となった期間があったが、先行研究で用いた資源で線維化完成前モデルの再現の条件検討は可能である。
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今後の研究の推進方策 |
細胞株A549は元来、癌の形質を持った株化細胞のため上皮間葉転換の誘導が比較的容易であると考えられるがin vivoの動態との解離を指摘される可能性を考慮して、今後は正常細胞でも検証を続ける。先行研究ではヒト気道粘膜上皮細胞を用いたが、ECM蛋白の本来の分布や局在を考慮すると、ケラチノサイトだけではなく基底層や真皮も解析対象とする皮膚3次元モデルを導入したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症等の影響により、抗体試薬の一時販売休止などの影響を受けたが、実験系をin vitroからin vivoへ移行することで既存の資源で条件検討を行った。今後は、細胞株のほか、正常細胞や皮膚3次元モデルを用いて条件検討を進めたい。
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