研究課題/領域番号 |
20K18995
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
坂 美奈子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (30768594)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護教育 |
研究実績の概要 |
2022年度は、収集したインタビューデータを質的に分析した。 研究対象者は、全部で9名であり、教育経験が10年以上の熟練した看護教員であった。 授業構築の際の知識について、看護教員が指摘した事象、自身が考える新しいアイデア、もしくは学生や授業への思いを抽出し、それに対する理由を探ることとした。指摘事象、アイデア、思いに対する理由が授業経験を通して知りえていることであり、これを知識として取り扱った。知識として取り扱う中では、例えば学生に対する知識とする単独の事象として出現するものではなく、学生に対する教授方法の知識、学生に対する教材の知識など複合的な知識として取り上げることができた。 データを知識とするための妥当性を確保するため、看護教育に精通する3名の研究者で意見交換を行った。様々な視点で妥当性を検討した。現時点では、コードから33サブカテゴリーまで抽象化が進んでいる。今後はカテゴリー化へより抽象化していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度、COVID-19により、自身や対象者の教育活動が忙しく研究に向かうことができなかった。また、対象者の了解が得にくい状況となり、インタビュー開始に時間がかかった。ほぼ1年は何もできない状態だった。2年目より、zoomを導入しながらもインタビューを開始したが、一定の人数を確保するために1年以上要した。したがって、3年目にて質的分析を開始したが、すでに遅れた状態での開始となった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、質的研究結果に前回の研究成果(科研費17K12120)を加えて、知識体系とするモデルの作成を行う。質的分析で明らかとなったサブカテゴリーを調査項目として取り扱う。調査項目を因子分析し、カテゴライズを行う。生成されたカテゴリーと前回の研究成果のカテゴリーを含め共分散構造分析を行いモデルを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遅れにより量的調査ができておらず、その執行予定額が残っている。次年度は量的調査のための費用として執行する予定である。学会にて質的研究成果を発表する予定であるため、その旅費としても使用する予定である。
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