研究課題/領域番号 |
20K19011
|
研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
千葉 のり子 常葉大学, 健康科学部, 准教授 (70737353)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 急性期病棟 / 認知症非合併患者 / 認知症合併患者 / 看護師 / 対応 / 苦悩 |
研究実績の概要 |
本研究は、急性期病棟の夜間帯における認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩について概念の関連を量的に検証し、影響する関連要因を抽出する。また、看護師の苦悩を乗り越えるために必要なサポートについて、明らかにすることを目的としている。臨床現場の看護師のセルフマネジメント向上に向けた対応策の検討ができると考える。 令和2年度は、急性期病棟の夜間帯において認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩の関連についての統計学的検証を計画していた。しかし、研究対象者である看護師が勤務する急性期病院は、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れにより逼迫しており、感染症病棟以外の急性期病棟であっても大きな影響を受けていると推察された。そこで、臨床現場の看護の状況について文献収集を行った。新型コロナウイルス感染症患者の受け入れという状況に焦点をあてた看護について散見されたが、その周辺状況は明らかにされてはいなかった。臨床現場は、コロナ渦という状況下で急性期ケアニーズと認知症ケアニーズに対応しており、その状況に即した調査が必要である。そのため、質問紙を再検討した。また、質的研究により明らかにした下位概念を一部再検討し、質問紙を準備した。感染状況をみながら調査時期を検討してきたが、二度にわたる緊急事態宣言をうけて調査は遅れが生じており、次年度実施予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、急性期病棟の夜間帯における、認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩についての量的検証と関連要因を抽出することを目的として、看護配置基準7:1看護体制の急性期病棟での量的調査を実施する。新型コロナウイルス感染症患者の受け入れにより病床が逼迫している現場での研究活動については、時期の検討が必要と判断したためである。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度に、コロナ渦における、急性期病棟の夜間帯において認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩の関連についての統計学的検証と関連要因の明確化を行う。次に、急性期病棟で認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師が苦悩を乗り越えるためのサポートについてインタビュー調査し、臨床現場の看護師の視点で苦悩を解決していくためのサポート内容を明らかにする。 以上の探索的研究から、臨床現場の看護活動の実態とセルフマネジメント向上にむけたサポートについて明らかにすることをめざす。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本研究は、国内の急性期病棟の看護師を研究対象とした量的調査を予定している。新型コロナウイルス感染症患者の受け入れにより病床が逼迫している現場での研究活動については、時期の検討が必要と判断した。国内の感染状況をみながら、令和3年度に調査を行う予定である。
|