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2021 年度 実施状況報告書

協働意識醸成を目指した短時間勤務制度運用プログラムの開発と有用性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 20K19041
研究機関日本赤十字豊田看護大学

研究代表者

南谷 志野  日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (30865572)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード協働 / 看護師 / フルタイム勤務 / 短時間勤務 / プログラム開発
研究実績の概要

依然として喫緊の課題である看護師不足に対して、厚生労働省や日本看護協会は、看護師定着促進のため多様な雇用・勤務形態の導入を目指す政策を打ち立てたことにより、短時間正職員制度を導入する病院が増加し、短時間勤務で働く看護師は量的に拡大しつつある。しかし、エビデンスに基づいた短時間勤務制度の制度設計や運用がなされているとはいえず、運用上の課題も挙げられている。特に、短時間勤務制度の支え手であるフルタイム勤務看護師の負担増の実態が指摘されている。多様な勤務・雇用形態を有する看護部組織をマネジメントし短時間勤務制度を効果的に運用するためには、制度の支え手であるフルタイム勤務看護師の「短時間勤務看護師との協働意識」を高めることが重要である。
そこで、フルタイム勤務看護師の「短時間勤務看護師との協働意識」への影響要因を検討することで、協働意識をどのようにして醸成していけばよいか検討し、その研究結果を基に協働意識を高めるための短時間勤務制度運用プログラムを開発し、有用性を検証することを考案した。
2021年度は、フルタイム勤務看護師の「短時間勤務看護師との協働意識」に影響を及ぼした経験と、それによって変化および根付いた認識や態度等を明らかにすることを目的とした質的記述的研究を実施した。2021年3月~研究参加者のリクルートを開始し、X県内の一般病院において一般病棟で短時間勤務看護師と協働しているフルタイム勤務看護師10名に、半構造的面接を実施した。新型コロナウイルス感染症対策のため、Zoomによるオンライン面接も導入したことで、現在はデータ収集は終了し、分析結果の厳密性を確保するため看護管理学教員によるピアレビューやメンバーチェッキングを進めている所である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の研究対象者は、一般病棟で勤務しているフルタイム勤務看護師であるため、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みて、研究協力依頼を控えていた時期があったため、研究の開始時期が計画より遅れた。リクルートおよびインタビュー実施に関しては、Zoomによるオンライン面接を導入したことで、まずまず計画通りに実施できている。

今後の研究の推進方策

2022年度中に、研究の第一段階であるフルタイム勤務看護師の「短時間勤務看護師との協働意識」に影響を及ぼした経験と、それによって変化および根付いた認識や態度等を明らかにすることを目的とした質的記述的研究の結果の公表を目指す。
また、研究の第二段階として、「短時間勤務看護師との協働意識」への関連要因を明らかにするための質問紙調査を全国規模で実施する。そのため、第一段階の研究結果を踏まえ、質問紙の作成に着手する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用が生じた理由は、新型コロナウイルス感染症の影響により初年度(2020年度)の研究開始時期が遅れたことで、2021年度に使用する計画であった経費が2022年度にずれ込むことになったことと、面接のオンライン対応や学会のオンライン開催により当初の計画より旅費が削減できたためである。
現在のところ、研究計画は変更せず進めていく予定である。そのため、2022年度分の資金は、第一段階の研究の公表と、第二段階の研究である全国規模の質問紙調査の準備に用いる計画である。

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公開日: 2022-12-28  

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