研究課題/領域番号 |
20K19043
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
川原 恵 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (90835472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 後頸部 / 温罨法 / 入眠 |
研究実績の概要 |
入院患者にとって睡眠は、脳や身体の回復や疾病、創傷の治癒においても重要な役割を果たすことから、入院患者の睡眠の確保は大切である。しかし、入院患者は、病院という慣れない環境など入院によるストレス要因によって睡眠が妨げられやすい。入院患者が安全・安楽な入院生活を送るためには、睡眠薬に頼らない概日リズムに合わせた自然な入眠への援助は健康管理に関わっている看護師にとって対象の睡眠状態を改善するために重要であると考える。 本研究の目的は概日リズムの影響が少ない時間帯に乾熱法による後頸部温罨法の入眠効果を検証するため、自律神経活動・末梢皮膚温に加え、脳波測定などを用いてその効果を明らかにすることである。 当初、高齢女性を対象に実験研究を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行により感染リスクの高い高齢者でなく、対象者を健康成人女性に変更し、コロナウイルス感染状況を鑑みて実験研究を実施した。その結果、後頸部温罨法の実施により、θ帯域のパワー値の有意な増加を認めた。 高齢者は成人に比べて活動・休息のリズムが乱れやすいことから、交感神経活動が高まっていることが考えられ、成人女性の結果と異なる可能性があるため高齢女性を対象に実験研究を実施した。現在、高齢女性のデータ分析中である。 乾熱法による後頸部温罨法の実施により交感神経活動の抑制ができ、入眠することができれば、効果出現のかかるメラトニン受容体作動薬の服用や睡眠剤の服用による転倒など起こす心配もなく、自然な形で眠ることができるのではないかと考える。つまり、メラトニン作動薬や睡眠導入剤の代替となることが考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
・PCR受検やコロナワクチン接種歴など含めた感染対策についてより丁寧な説明が必要となり、通常よりリクルートに時間を要し被験者数の確保が難しかった。 ・急遽、被験者がコロナワクチン接種をすることになった時は、副反応のことを考慮し、予定実験日の延長や中止するなど再度日程調整が必要となった。 ・同じ環境下で3名の被験者同時に実験予定であったが、常時換気のできる広い場所で1名/1回の実験へ変更した。 ・短期間で実験が終わる予定が大幅に延びた。加えて、実験日の期間が延びることで、実験場所の確保が難しく、実験日と実験場所の調整にも時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
現在、統計データの処理や解析の実施をしている。研究成果の執筆に向けて、情報収集や発表のための学会に参加し、研究成果報告書を作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果報告書の作成に向けて、情報収集や発表のための学会参加予定である。そのため、学会参加に必要な交通費、宿泊費など必要である。また、データ分析に使用するソフトのアップデートをするため、ソフトの購入費が必要である。
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