既存研究は、手掌表面皮膚温の上昇と主観的睡眠感が高まるといった結果であり、脳波のような明確に入眠をとらえられる指標を用いていないため、入眠を誘導したかは明らかになっていない。本研究結果を得たことにより、入眠援助技術として臨床で用いることが期待できる。また、後頸部温罨法は、簡易に実施できることから、臨床で汎用しやすい入眠援助技術として用いることができると考えられる。さらに、特別な道具を用いないことで、在宅などにおいて入眠の誘導ができるセルフケアの方法としての活用を期待することができる。しかし、今回は、感染症拡大により、対象者数や性別が十分とは言えないため、引き続き研究を継続したい。
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