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2021 年度 実施状況報告書

在宅進行がん患者の在宅版がん疼痛緩和遠隔看護システムの開発及び有効性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K19047
研究機関東北大学

研究代表者

吉田 詩織  東北大学, 医学系研究科, 助教 (60823391)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード遠隔看護システム / がん疼痛緩和 / セルフマネジメント / 在宅看護 / ICT
研究実績の概要

外来通院している進行がん患者は約 60%が疼痛を自覚し、そのうちの約 20%は中程度から高度の疼痛を経験している。近年がん患者が療養する場は、超高齢化社会の到来及び社会保障費の増大による社会システム変化により在宅療養が推進されている。そのため、入院中や外来で教育を受けた患者は、その後のセルフマネジメントを自分自身で実施せざる得ない状況であり、耐え切れないほどの苦痛を伴ってから医療者に連絡する患者が存在する。安心した在宅療養を継続する新たな地域ケアシステム構築が喫緊の課題である。
課題には、患者が入力した日々の症状を可視化することで、患者自身が悪化を早期発見し、異常時には医療者から支援される遠隔看護システムの活用が見込める。本研究の目的は、在宅進行及び終末期がん患者を対象に、在宅課題に沿った信頼性及び妥当性のある「がん疼痛緩和を目的とした遠隔看護システム」を開発し、無作為化比較試験により、がん疼痛の程度・セルフマネジメント能力・QOL・疼痛とオピオイドに対する懸念・経済評価を評価指標とし、有効性を検討することである。
研究は、【Step1: 在宅版がん疼痛緩和 遠隔看護システムの開発】を行い、【Step2:インターフェイス評価】によりシステムの利便性を評価し、【Step3:無作為化比較試験及びインタビュー調査によるミックスドメソッド】を実施する。
2020~2021年度は、Step1を実施し、Step2について所属機関の倫理審査を受けた。2022年度はStep2およびStep3を実施していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は2020年度及び2021年度はStep1として在宅版がん疼痛遠隔看護システムの開発を行い、Step2としてシステムインターフェイス評価、更にStep3として無作為化比較試験及びインタビュー調査を計画している。
2021年度はStep2の段階である。インターフェイス評価は、2022年3月に所属施設の倫理委員会の承認を得た。2022年度はStep2の評価およびStep3を実施していく。しかしながら、2020年度のシステム構築段階において研究者が病休・産休・育休を取得し、1年程度研究が遅れたため「やや遅れている」と評価した。

今後の研究の推進方策

2021年度はシステム開発が終了し、Step2システムインターフェイス評価に関する所属倫理委員会の承認を得た。2022年度はStep2の調査及び評価を実施し、データ解析を実施し、システムを改修後にStep3へ移行していく。評価結果は、関連学会及び論文投稿で研究内容を発表報告していく。また、第27回日本緩和医療学会学術大会において「COVID-19感染拡大禍におけるがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システム構築への挑戦」と題して交流集会を実施する。ここにおいて、遠隔看護システムの有用性について、臨床家や研究者からの意見を頂きながら、遠隔看護の推進を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

生じた余剰金は、Step3で用いるデバイスの購入資金である。COVID-19によって、デバイスの納品が遅れていることによる。本年度、執行する見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] COVID-19感染拡大禍におけるがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システム構築への挑戦2022

    • 著者名/発表者名
      吉田詩織、佐藤大介、富澤あゆみ、菅野喜久子、佐藤麻美子、田上恵太、佐々木康之輔、佐藤冨美子
    • 学会等名
      第27回日本緩和医療学会学術大会

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公開日: 2022-12-28  

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