研究課題/領域番号 |
20K19063
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
神家 ひとみ 高知県立大学, 看護学部, 助教 (80849787)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 集中治療後症候群 / PICS / ICU / 臨床判断 / 人工呼吸器 / 人工呼吸器装着患者 / ケア / ガイドライン |
研究実績の概要 |
研究課題名「ICUにおける人工呼吸器装着患者の集中治療後症候群予防のケアガイドライン開発」における、「ICUエキスパートナースの集中治療後症候群予防における臨床判断」の内容を明らかにするため、3名の研究協力者に面接調査を実施した。 研究協力者3名から、それぞれのICUにおける看護体験をもとに、ICUにおいて人工呼吸器を装着した患者に対して集中治療後症候群を予防するために行った臨床判断とそれに基づくケアの内容が語られた。3名から得られた音声データから逐語録を作成し、ケースごとに集中治療後症候群予防のケアと臨床判断の内容を抽出し、コード化している段階である。 今後は、さらに10名程度に研究協力を依頼し、面接調査を行う予定である。 この面接調査で明らかになった内容をもとに、ICUにおける人工呼吸器装着患者の集中治療後症候群予防に向けた臨床判断の内容とそれに基づくケアの内容を分析し、コード化、カテゴリー化することで、集中治療後症候群予防に向けた臨床判断とそれに基づくケアの内容を明らかにしていく。明らかになった内容を基に、ICUにおける集中治療後症候群予防のケアガイドラインを作成していく予定である。 これらの内容をICUにおける看護師の指導・教育に活用することで、新人看護師や集中治療看護における経験が少ない看護師の臨床判断能力を培い、人工呼吸器装着患者の看護実践能力の向上に貢献することができるよう、研究をすすめていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、2021年6月までにインタビューを15例予定していたが、現在は3例インタビューを終えたところで、残り10例のインタビューを2か月で行うのは厳しい状況である。 研究対象者の選定条件を、現在ICUで勤務しているエキスパートナースと設定していたため、対象者の状況を考えると、コロナ禍で直接インタビューを実施することが難しい状況にあり、また感染患者の受け入れなどの施設の状況を考慮すると、依頼をすることが難しいと判断したため、対象者の選定条件や対象者へのアクセス方法を変更した。 倫理審査変更申請を提出し、2021年3月からインタビューを開始した状況であるため、当初の計画よりはやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、さらに10名程度に研究協力を依頼し、面接調査を行う予定である。 この面接調査で明らかになった内容をもとに、ICUにおける人工呼吸器装着患者の集中治療後症候群予防に向けた臨床判断の内容とそれに基づくケアの内容を分析し、コード化、カテゴリー化することで、集中治療後症候群予防に向けた臨床判断とそれに基づくケアの内容を明らかにしていく。 明らかになった内容を基に、ICUにおける集中治療後症候群予防のケアガイドラインを作成していく予定である。 これらの内容をICUにおける看護師の指導・教育に活用することで、新人看護師や集中治療看護における経験が少ない看護師の臨床判断能力を培い、人工呼吸器装着患者の看護実践能力の向上に貢献することができるよう、研究をすすめていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由は、データ収集が予定通り進まず、旅費や謝金等の支出を行っていないからである。今後の使用計画としては、データ収集のために旅費や通信費を使用し、収集した音声データを逐語録に起こすために、人件費を使用する予定である。また、分析に使用する文献や図書の購入を予定しており、分析が終了するにあたり、論文投稿における費用を支出する予定である。
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