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2023 年度 実施状況報告書

精神科入院患者自殺発生後の看護師への支援と院内教育モデル構築のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K19074
研究機関関西医科大学

研究代表者

上山 千恵子  関西医科大学, 看護学部, 講師 (90751587)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード精神科入院患者 / 患者の自殺 / 精神科看護師 / 支援 / 院内教育 / 実態調査
研究実績の概要

2023年度は研究計画【第1段階】全国の精神科病床を有する病院を対象とした質問紙調査結果のうち、患者の自殺に関する院内研修自殺予防に関する研修、自殺発生後に医療者に起こりうる反応や事後対応に関する研修の実施状況について分析を進めた。得られた285件(有効回答率19.0%)の回答を分析した結果、自殺予防に関する研修は約4割の施設が院内で実施、あるいは院外で受講していると回答した。さらにこれらの施設に研修に含む項目をたずねたところ、自殺の危険因子が最も多く87.2%、続いて自殺のサインや危険度評価が76.9%、自殺事故の実態66.7%などであった。研修実施における課題についての回答(自由記載)をカテゴリー化したところ、「参加スタッフが限られている」「参加スタッフのフォローが必要である」「研修効果の評価が難しい」など、5カテゴリーに集約された。
自殺発生後に医療者に起こりうる反応や事後対応に関する研修については、院内で実施あるいは院外で受講していると回答したのは約1割であった。研修に含まれる内容は、患者の自殺発生後に起こりやすい医療者のストレス反応、自殺発生後に必要なスタッフケアがともに78.1%、自殺後に残された人の一般的な反応50.0%などであった。実施上の工夫として、CNSなどが指揮をとる、多数のスタッフが参加できるよう複数回実施するなどの回答があった。なお、これらの結果の一部は、国際学会で発表した。
また【第2段階】精神科病床を有する病院おいて患者の自殺が発生した際のスタッフ支援を主に担当する者への聞き取り調査を終了しており、現在分析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

聞き取り調査の日程調整に時間を要した。聞き取り調査データの分析に時間を要している。

今後の研究の推進方策

聞き取り調査結果の分析を進め、関連学会にて発表する。
これまでに実施した質問紙調査結果、インタビュー結果をもとに、入院患者の自殺により影響を受けた看護師の支援方法、入院患者の自殺による看護師への影響に関する院内教育の在り方について検討する。

次年度使用額が生じた理由

当初の計画では、聞き取り調査の分析結果について学会発表および論文投稿を予定していたが、進捗が遅れており今年度は執行できなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Suicide Prevention and Postvention Training at Hospitals with Psychiatric Beds in Japan: Status and Issues2024

    • 著者名/発表者名
      Chieko Kamiyama
    • 学会等名
      27th East Asisn Forum of Nursing Scholars
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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