研究課題/領域番号 |
20K19088
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
黒澤 杏里 (犬丸杏里) 三重大学, 医学系研究科, 助教 (60594413)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 緩和ケア / シミュレーション / 終末期 / 看護 / 教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「緩和ケアシミュレーションの開発とその評価」を確認することである。2020年度の研究計画では、①緩和ケアシミュレーション教育に関する文献調査:国内外の先行文献を再調査し、緩和ケア教育に関する情報を収集する。また、緩和ケア教育に関する学会やセミナーに参加し、現在必要とされている緩和ケア教育について調査すること。②緩和ケアシミュレーションシナリオ開発を挙げていた。 ①緩和ケアシミュレーション教育に関する文献調査:国内の文献は医学中央雑誌を中心に検索した。シミュレーションは学部生を対象に救急(BLSなど)や母性・小児で実施された報告があった。緩和ケアシミュレーションに近い終末期ケアシミュレーションに関しても学部生を対象としており、看護師を対象としたものは見当たらなかった。終末期ケアシミュレーションに関しても研究者らが投稿した研究がほとんどであり、他の研究者から報告されたものは見当たらなかった。国外の文献はPubMed等で検索した。key wordsはpalliative care, simulationなどとし、220件がヒットした。abstractから研究目的に合った70件程度の文献を対象として内容を精読中である。現在のところ、国内論文同様に学部生対象が多いことが分かっている。 COVID-19感染拡大防止のため、学会やセミナーはweb参加し、情報収集に努めた。 ②緩和ケアシミュレーションシナリオ開発については、文献調査が終わっておらず着手できていない。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19感染拡大防止のため、研究施設へ出向くことができなかった。また、出席予定であった学会は在宅web参加となった。しかし、第1子の保育園への登園自粛要請および第2子の育休・産休のため、在宅での研究時間の確保が難しかった。
|
今後の研究の推進方策 |
緩和ケアシミュレーション教育に関する文献調査をすすめ、文献レビューとしてまとめる。 次に、シミュレーション教育に関するThe Nursing Education Simulation Frameworkを枠組みとしたシナリオ開発を行う。シミュレーション教育や緩和ケアに精通した専門家の協力を仰ぎ、現場に適したシミュレーションシナリオを作成し、内容の検討を行う。疼痛マネジメントやトータルペインの視点を取り入れ、特に、目標が達成できたのか客観的に測ることができる内容とし、誰もが活用可能なシミュレーション内容を目指す。 4月1日より職場復帰しており、研究時間は確保可能と考える。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染拡大防止のため、出席予定であった学会は在宅web参加となり、旅費・宿泊費が不要となった。また、第1子の保育園への登園自粛要請および第2子の育休・産休のため、研究施設へ出向くことが出来ず、在宅での研究時間の確保が難しかった。そのため、研究が予定通りにすすんでおらず、次年度使用額が生じた。 2021年4月から職場復帰しており、研究時間の確保は可能と考える。文献レビューおよびシミュレーションシナリオの作成を行う予定であるため、文献複写や学会発表時の参加費、専門家に助言をいただく際の謝礼等で使用予定である。
|