本研究の目的は、「緩和ケアシミュレーションの開発とその評価」を確認することである。研究計画では、①緩和ケアシミュレーション教育に関する文献調査、②緩和ケアシミュレーションシナリオの開発、③プレテストの実施を挙げていた。COVID-19感染拡大防止のため、第1子の保育園への登園自粛要請および第2子の育休・産休のため、研究時間の確保が難しかった。そのため、2年間の研究計画を3年間に延長した。延長した結果、予定よりも研究が進み、シミュレーションシナリオを作成し、データ収集に着手できた。 ①文献調査:国内外の文献を調査し、学会発表等を行った。第36回日本がん看護学会学術集会「看護師のシミュレーション教育に関する日本の研究動向」、第46回死の臨書研究会年次大会「臨床看護師に対する緩和ケア教育の日本における研究の動向」、EAFONS 2023「Role-play Education for Healthcare Professionals in Japan: An Investigation of the Trends and Effectiveness」 ②シナリオの開発:どのようなシナリオを開発すべきなのか、がん看護専門看護師に対してアンケート調査した。結果を第42回看護科学学会「がん看護専門看護師が必要と考える2-4年目の看護師に対する終末期・緩和ケア教育」を発表した。現在、論文投稿に向けて準備中である。アンケート調査の結果より、疼痛マネジメントやトータルペインの視点を取り入れ、シナリオを開発した。 ③プレテストの実施:シミュレーション開発に必要なαテストおよびβテストを実施した。実施後、研究者間で討議し、シミュレーションシナリオを一部修正した。
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