研究課題/領域番号 |
20K19090
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 隆平 京都大学, 医学研究科, 助教 (10752058)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 間質性肺疾患 / 家族 / 情報ニーズ / 相談者 / HRQOL |
研究実績の概要 |
本研究は横断研究を実施し、以下の2つの目的を達成することであった。目的A: 大学病院で外来通院している間質性肺疾患患者家族を対象に、患者の酸素療法の有無により情報ニーズの様相が異なるかを調査する。目的B: 間質性肺疾患患者の家族において、相談者の有無によりHealth Related Quality of Life(HRQOL)の評価尺度であるMedical Outcomes Study 36-Item Short-Form Health Survey(SF36)スコア、介護負担評価尺度のJapanese version of the Zarit Caregiver Burden Interview(J-ZBI)スコア、不安・抑うつ評価尺度のHospital Anxiety and Depression Scale(HADS)スコアに差があるかを検討する。 当該年度は、各質問紙の使用許諾と対象者リクルートを実施した。質問紙調査において、使用許諾は必須である。各質問紙の使用許諾は、著作権の使用許諾を管理する国内外の機関と連絡を取り、7月に完了した。その後開始した対象者リクルートにおいて、患者および家族各々46名を登録し、順次データ入力を実施した。患者および家族の目標対象者数は、目的Aでは106名、目的Bでは58名である。目標対象者数に達成しなかった理由として、新型コロナウイルス感染症流行の影響があった。対象者をリクルートする外来において、患者家族の付き添いを制限したり、付き添い者の診察室への入室を控えてもらったりという新型コロナウイルス感染症対応を病院として実施していたため、患者家族へ研究参加を依頼する機会が減少し、本年度目標としていた対象者数を達成できなかった。したがって、2021年度も症例登録を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
患者および家族の目標対象者数は、目的Aでは106名、目的Bでは58名であるが、46名のみ登録が完了している。対象者をリクルートする外来において、患者家族の付き添いを制限したり、付き添い者の診察室への入室を控えてもらったりという新型コロナウイルス感染症対応を病院として実施していたため、患者家族へ研究参加を依頼する機会の減少があり、本年度目標としていた対象者数を達成できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
対象者リクルートに関して、研究チーム内で状況を共有し、患者家族への研究参加へ依頼の回数増加を試みる。対象者リクルートにさらに難渋した場合、対象者リクルート期間の延長、あるいはサンプルサイズにおける検出力の緩和を考慮する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該助成金の次年度使用額39,786円が生じた理由は二つある。一つ目は、本学の出産・育児又は介護に携わる研究者に対する研究・実験補助者雇用制度を受けることができたためである。二つ目は、新型コロナウイルス感染症流行に伴い学会参加形態がWeb参加となり、旅費が発生しなかったためである。
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