研究課題/領域番号 |
20K19113
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
片山 典子 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 准教授 (40612502)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 臨界期 / 統合失調症 / 精神科訪問看護 / 自律性 / 教育プログラム / 開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、初回精神病エピソードから5年以内の臨界期(以下、臨界期)の統合失調症者の訪問ケアに困難を感じている訪問看護師を対象にした「臨界期にある統合失調症者を訪問する訪問看護師の自律性を高める教育プログラム」(以下、本プログラム)を構築し、実施・評価する。さらにグループスーパービジョンを導入したフォローアップ研修をへて有用性を確認たうえで、プログラムを開発する。臨界期は、最も脆弱性が高く、自傷や自殺、再発、家族機能の低下などさまざまな問題が生じやすい。この時期に訪問看護が適切に提供されることは「治療中断」を防ぐことに繋がり、患者や家族の安寧の維持や、患者の地域生活の維持にも繋がり、本研究の意義といえる。 2020年度研究計画<研究1の実施>は、臨界期にある統合失調症者を対象に訪問看護を提供している訪問看護師の自律性を高める教育プログラムを作成することを目的としていた。 方法としては、文献検討、訪問看護財団等が主催する精神科訪問研修資料、申請者が開発した教育プログラム(2018)との検討の内容を精選し、本プログラム(案)の内容、順序性、評価指標を決定し、有識者会議を経てプログラムの開発予定であったが、文献検討を整理している段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度はは、臨界期にある統合失調症者を対象に訪問看護を提供している訪問看護師の自律性を高める教育プログラムを作成することを目的としていた。 方法としては、文献検討、訪問看護財団等が主催する精神科訪問研修資料、申請者が開発した教育プログラム(2018)との検討の内容を精選し、本プログラムの内容、順序性、評価指標を決定する予定であった。さらには精神科訪問看護の経験者を含む研究者らで有識者アドバイザリーチームを構成し、プログラム内容について継続的に討議を重ね、本プログラムを作成する予定としていた。しかし、コロナウイルス感染拡大に伴い、文献検討の途中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、文献検討、訪問看護財団等が主催する精神科訪問研修資料、申請者が開発した教育プログラム(2018)との検討の内容を精選し、本プログラムの内容、順序性、評価指標を決定する。さらには精神科訪問看護の経験者を含む研究者らで有識者アドバイザリーチームを構成し、プログラム内容について継続的に討議を重ね、本プログラムを作成する。有識者アドバイザリーチームでの検討は、コロナウイルス感染拡大の状況によっては、ZOOM等の非対面での会議に変更し、進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度実施計画(研究1)では、文献検討や資料収集から申請者が2018年に開発した教育プログラムと内容の精選や順序性等の検討が必要になるため文献等の費用を多く計上していたが、コロナウイルス感染拡大に伴い、研究実施が遅れている。 研究1では、研究者が作成した教育プログラム案を臨界期統合失調症者の訪問看護を行っている有識者と検討する必要がある。臨界期の統合失調症者の訪問看護を提供している医療保健機関は、国内の中でも少なく、遠方からも招聘する必要がある。そのため 有識者を招聘する旅費・交通費が必要である。また資料収集のために関連の学会、研修会に出席する必要がある。
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