研究課題/領域番号 |
20K19123
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
三次 貴大 久留米大学, 医学部, 助教 (80785866)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 手術室看護師 / 安全行動 / 尺度 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、手術室看護師の安全行動を評価する尺度を開発することである。手術安全に関連する国内外の研究において、WHOが開発した手術安全チェックリストを導入した上での評価や、いかにチェックリストを導入するかといった研究は多くなされている。しかし、手術室看護師の独自性や専門性に沿った安全行動の概念分析や、行動を評価できる尺度の開発は行われていない。尺度開発によって、個人の行動を振り返り評価することができれば、これまでの事故の再発防止のみならず、今後起こりうる事故への予防といった新たな医療安全教育の発展が期待できる。 文献検討、現在手術をされている医師と手術室勤務している看護師とのオンライン面談を実施し執刀医、助手、麻酔科医、直接介助看護師、外回り看護師の手術前から手術後までの役割を簡易的に整理した。直接介助看護師と外回り看護師では手術中の行動範囲に大きな差がある。特に外回り看護師は患者、医療スタッフ、環境面等の全体の流れを把握しなければならず、手術の安全に大きく関わっている。今後医療安全行動を概念化していく上で、直接介助看護師と外回り看護師の行動を整理することは非常に重要であることが明らかとなった。安全の確保のためにはスタッフ間の連携が必要不可欠な要素であり、安全行動の中にコミュ ニケーションの要素も含まれることが予測される。コミュニケーションツールを用いて手術室安全の改善に取り組んだ研究は多くみられており、看護師と他職種との連携について文献にて情報収集していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、当初から計画していた医療機関への調査依頼が困難な状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
調査方法や分析方法を再検討し、実行可能な研究計画を再度検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、看護師へのインタビュー調査が実施しづらい状況となっている。インタビューやインタビューで得たデータを分析するためのPCを手配する予定であったが、調査実施時期の見通しが立たないことから調査に関する物品を購入しなかった。 調査方法や分析方法を見直し、実施できる段階になった時点でPCやその他必要な物品を準備していく。
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