国内文献を対象に5件の文献に記載された8事例を分析した結果、医療的ケア児(以下、児)の就学支援は個別性が高く、その仕組みは体系化されておらず症例毎に試行錯誤の状況があった。次に児の家族を対象に就学に関する無記名自記式質問紙調査を実施した。174部を配布し62部を回収した。困難として【周囲の理解が不足していること】【ケアによっては学校が対応してくれないこと】等10カテゴリーが形成され、求める支援として【多機関・多職種が有効的に連携してほしい】等8カテゴリーが形成された。学校での医療的ケア実施体制の構築、通学や放課後を支える資源の充実化、就学するための仕組みの明瞭化等の重要性が示唆された。
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