本邦では養育態度の様々な側面を網羅的にアセスメントできる尺度がこれまで存在しなかったため、研究・実践においても非常に限られた側面しかとらえられなかったが、本研究において作成された養育態度尺度は不適切なものだけでなく適切な養育態度も含み、心理的コントロールを含む世界的にも新しい内容である。親の養育態度と子どものアウトカムの関連を示し、現在の日本の養育と養育が子どもの性格に与えている影響について非常に有益な示唆を与えるものである。研究結果を元に地域の保健師や親に対して、育児支援、あるいは親自身のセルフケアを促す活動につなぎ、今後出版を通して広めていけることから社会的な意義が高い。
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