妊娠期のRLSは,妊婦の睡眠障害や高血圧などのリスクだけでなく、産後に症状が一時的に軽快した後,慢性RLSへ移行するリスクを高める.そのため,妊娠中に適切な対処を行うことが重要となるが,第一選択薬であるドパミンは妊産婦には禁忌であるため効果的な治療が未確立であった.本研究では,妊婦のビタミンDおよび葉酸の状態がRLSと関連していることを明らかにした.さらには,ビタミンDおよび葉酸の状態が産後まで継続するRLS症状と関連する可能性があることが示唆した.本研究で得られた結果は,今後,ビタミンD欠乏がRLSに与える影響やビタミンD補充療法の有効性に関するさらなる研究の参考となることが期待される.
|