先行研究では、二分脊椎症者は疾患や障害によって性への消極性や性に対する不安や満足度、パートナーとの関係の築きにくさにつながっていることが示されていた。本研究では、高校生以上の二分脊椎症者を対象に性教育のニーズを捉え、恋愛・結婚・挙児とも関連が強く、相手との親密な関係を築く上で重要となる性行為に関する内容に焦点を当てた教育を行い、評価を行った。全体的な自己効力感や自尊感情には効果がみられなかったが、教育内容に関する知識の向上や性に関する行動の自信の肯定的な変化には効果があり、相手と親密な関係を築くことへの前向きな気持ちや性的な満足といった主観的な性の健康の向上につながる可能性が示唆された。
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