研究課題/領域番号 |
20K19177
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
藤塚 真希 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80805888)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | NICU / 低出生体重児 / 退院後 / 離乳 |
研究実績の概要 |
本研究は、NICUフォローアップ外来における低出生体重児の授乳・離乳に関する看護師の支援の実態について、ファミリーセンタードケアの視点(①家族とのパートナーシップ、②家族の尊重、③家族との情報共有、④家族のケア参加)に基づいて調査し、さらに支援の関連要因を明らかにすることを目的としている。 2020年度は、NICU退院後の低出生体重児の哺乳・離乳の支援に関して、国内で発表されている研究・報告について文献検討した。その結果、哺乳については、電話訪問や母乳外来、地域支援、フォローアップ外来において授乳量・時間・回数など授乳に関する相談を受け、母乳育児支援を行っていることが報告されていた。このような支援は、NICU退院後1週間~1ヶ月の早期の段階から行われており、看護師は母親の授乳方法や子どもの哺乳状況を直接確認しながら支援していることが分かった。しかし、哺乳が困難だとされる低出生体重児に対し、看護支援の効果に関して文献が見当たらず、今後は低出生体重児に効果的な哺乳支援を検討していく必要がある。 また、離乳については、フォローアップ外来において看護師が食事指導や育児指導を個別に行っていることが報告されていたが、哺乳から離乳への移行について具体的な看護支援に関する文献は見当たらなかった。今後は国外の支援の現状と課題についても検討し、母親とともに哺乳から離乳への移行を促す有効的な支援方法について、さらに研究を進めていくことが課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度はフィールドワーク、インタビューガイド・アンケート内容の検討を行う予定であったが、新型コロナウイルスの影響と産休・育休により遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は本来2020年度に予定していたフィールドワークを実施し、インタビューガイド・アンケート内容の検討を行う。また、倫理審査の申請を行い、調査準備を進める。 2022年度は、NICUフォローーアップ外来を受診している低出生体重児の母親、看護師・医師・管理栄養士へのインタビュー調査を行う。その結果をもとに、2023年度に全国の総合・地域周産期母子医療センターの看護師を対象に、無記名自記式アンケート調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、2020年度に新型コロナウイルスの影響により実施できなかったフィールドワークを行う予定である。
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