NICU退院後の低出生体重児・早産児の哺乳・離乳の支援を行っている外来でフィールドワークを行い、実際の支援方法の観察と聞き取り調査を行った。その結果、低出生体重児の親はNICU退院後の体重増加への不安が強く、“食べさせる”ことに必死になってしまい、子ども自身の“食べる”機能や意欲に合わせられていないことが示唆された。経管栄養併用の場合には、栄養注入量と経口摂食量の調整の判断が難しく、医原性の経管栄養依存に陥る危険性があった。そのため、離乳期に問題がみられ始めた子どもを早期に発見し、早期支援につなげる必要があることが分かった。 NICUフォローアップ外来における看護支援を検討していく上では、現状の課題として離乳期における多職種による支援の難しさが挙げられる。多職種で離乳期の問題を共通認識として把握するためには、医学的な要因だけではなく、子どもの成長発達や口腔機能、食事の様子、親子関係なども含めて包括的に捉えることが重要だと考える。 また、看護師の専門性をふまえ、親とのコミュニケーションを通した情報収集、親の不安軽減のための支援、そして親が子どもの状態を重視して離乳を進めていくための支援において、看護支援の質向上が期待される。看護師が親との協働関係を構築することも不可欠であるが、親が離乳期にどのように子どもの状態を判断し、子どもの離乳を進めているのかが不明瞭であり、今後は親の経験の明確化も必要だと考える。
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