研究課題/領域番号 |
20K19184
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
新田 祥子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 講師 (70638064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 意思決定 / 意思決定支援 / 出産場所 |
研究実績の概要 |
日本において、ローリスク妊婦は、病院(診療所)、院内助産、助産所、自宅を出産場所があり、病院および診療所における出産が99%を超える。本研究は、Webを活用した分娩場所選択における意思決定ガイドを使用し、ランダム化比較試験にてその効果を検証することを目的とした。 本研究のデザインは、無作為に意思決定ガイドを使用した群(介入群)と使用していない群(対照群)に割り付けるランダム化比較試験であった。プライマリアウトカムは、分娩場所の意思決定における葛藤をDecisional conflict scale(以下DCS)とした。研究参加者は、既婚、20歳以上39歳以下の出産経験があり、妊娠を希望している女性とした。 同意を得た参加者に対し無作為に割付を行い、ベースライン時に研究に参加した介入群238名、対照群238名を分析対象者とした。 対照群では、DCSの合計得点は、変化量の平均は-5.32(SD9.08)であり、一方、介入群は変化量の平均は-13.39(SD13.81)と変化量の差において、有意な差が認められた(p<.001、t値=-7.53)。 本研究の結果より、出産経験があり、今後妊娠を希望している女性において、出産場所選択に関する意思決定ガイドは、意思決定の葛藤に効果がみられた。 本研究の参加者は、出産経験のある女性であるため、既に出産に関する知識をある程度有している可能性がある。今後は、出産経験の有無による違いを考慮し、出産経験のない女性を対象とした検証も行う必要があると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度までに、データ分析まで実施することができている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、データ分析まで実施しており、今後、学会発表および学術論文への投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は、研究結果の成果発表として、学会発表および論文投稿を行う予定である。研究費について、学会発表および論文投稿等の費用として使用予定である。
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