本研究では、出産に関する情報に特化し、出産場所を決定するための意思決定ガイドの効果及び改良について実施した。意思決定ガイドを使用した群は、出産場所の意思決定に関する葛藤が有意に減少したことから、意思決定ガイドの活用の有効性には効果が期待できる。妊婦が、自身の妊娠や分娩を考える、行動する「主体性」は周産期看護学においても重要な概念である。意思決定において、自らが「選択した」と捉える経験は、満足感や納得に繋がり、妊娠・分娩に対する満足度が高いことは、その後の育児の自信につながる。そのため、本研究の出産場所選択における意思決定ガイドは、意思決定支援の観点から意義のあるものであると期待する。
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