研究課題/領域番号 |
20K19188
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
平塚 克洋 上智大学, 総合人間科学部, 助教 (30802475)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児看護 / 胆道閉鎖症 / 思春期 / 青年期 / ケアガイドライン / 実装 / セルフケア / トランジション |
研究実績の概要 |
胆道閉鎖症をもつ思春期・青年期患者について、生活の乱れによる不要な肝移植治療への移行、生体肝移植への準備不足等の問題が顕在化し、患者のセルフケア能力を高めるために、看護職者が活用できる具体的なケアの指標の必要性が高まっている。本研究は、より具体的なケア指標の必要性の高まりに応え、先行研究で開発した『自己肝にて生存する思春期・青年期胆道閉鎖症患者が自ら療養生活を整えていくための患者と親へのケアガイドライン』について、有用性と継続的活用に向けた課題を検討することを目的としている。 初年度である令和2年度は、「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関する文献検討」を行い、「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」・「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」の準備に取り組んだ。文献検討から、これまで多くのケアガイドラインや看護援助が開発されてきたが、その多くが臨床現場で継続的に活用されることなく、研究と実践との乖離があること、臨床現場での実装・継続的な活用には、「スタッフの問題意識との合致」や「活用を促進する内部のリーダー的存在」が促進要因になることが示された。文献検討の結果をもとに、臨床現場の医師、専門看護師などと協同しながら、ケアガイドラインの実装・継続的な活用を目指し、所属機関の倫理審査の承認を得る等の調査の準備を整えた。 令和3年度は、COVID-19感染により施設への立ち入りに制限があったものの、調査施設の倫理審査の承認を得て、調査施設内での調査準備に取り掛かった。ケアガイドラインを用いた看護実践の実施者となる看護専門職者、およびケア対象者の選定を行い、一部の実施者に向けて「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」と、実践を経て「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関するインタビュー調査」の開始を予定していた。現在、一部の実施者に向けて「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」を終え、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」を開始する準備は整っているものの、COVID-19感染により施設への立ち入りに制限もあり、本来の研究計画から遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
臨床現場での調査に当たっては、COVID-19の感染状況、調査施設の受け入れ状況等を考慮し、慎重に判断していく。次年度は、「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」を完了している実施者については、施設への立ち入りが制限される中でも、遠隔オンライン等で情報を共有しながら「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」、「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関するインタビュー調査」の段階に進み、研究計画を遂行していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染拡大により、本年度支出を予定していた、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」の実施者への謝金は、執行しなかった。 また、学術集会がオンライン開催となったため、旅費の執行もなかった。翌年度は、調査に伴い、謝金による支出が必要となるため、次年度使用額として計上した。
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