研究課題/領域番号 |
20K19196
|
研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
名草 みどり 摂南大学, 看護学部, 講師 (00737455)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | プレコンセプションケア / 青年期 / 女性 / リーフレット / DVD / 動画 / 健康教育プログラム / web調査 |
研究実績の概要 |
1.目的:青年期女性に対するプレコンセプションケア(preconception care:PCC)啓発のためのリーフレットとDVDを評価する。 2.方法:青年期女性に考案したPCC啓発のためのリーフレットとDVDを用い介入群のデータを収集した。 3.結果:2021年11月、青年期女性82人に調査をした。「PCCの知識」10項目中7項目「やせと低出生体重児」「低出生体重児と将来の生活習慣病」「葉酸と胎児の神経管閉鎖障害」「風疹の胎児への影響」「性感染症と不妊」「20歳からの子宮頸がん検診」「持病と妊娠」は,セミナー直後に「正しい」と回答した人数が有意に増加した。「卵子の老化」「加齢と妊孕力の低下」「乳がん検診」の3項目については,セミナー前から知識を有していた。セミナー前に、「正しい」と回答した人数が少ない項目は、「低出生体重児と将来の生活習慣病」21人(25.6%)、「葉酸と胎児の神経管閉鎖障害」45人(54.9%)「やせと低出生体重児」48人(58.5%)の順であった。リーフレットとDVDの評価では、リーフレットとDVDともに98%が「わかりやすい」と答えており、リーフレットは100%、DVDについては99%「PCCの理解に役立つ」と答えていた。また、PCCセミナーの必要性について97%が「必要である」と答えていた。 4.考察:修正したリーフレットと新たに作成したDVDを用いたPCCセミナーにより、「PCCの知識」が高まることが示された。「正しい」と回答した人数が少ない項目についての啓発強化が必要である。リーレットとDVDについて、おおむね肯定的な意見が得られた。今後、6か月後に調査を行い、PCCの知識の定着状況と、意識と行動の調査を行いリーフレットとDVDを評価する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
指導媒体のリーフレットとDVDの作成が遅れたため、調査が予定とおり開始できなかった。また、当初予定していた、BDHQの調査は、対面での自記式調査であり、新型コロナ感染拡大状況下で長時間の対面調査を行うことができなかった。web調査ができる健康増進ライフスタイルプロフィールの下位尺度の調査項目に変更し、介入群の調査を2021年11月に行った。2022年5月に介入群の6か月後の調査を予定。調査対象の条件をそろえるため、対象群の調査を介入群の調査月と同時期とし、2022年11月と6か月後の2023年5月に予定している。
|
今後の研究の推進方策 |
介入群:6か月後のweb調査1)PCCに関する知識,意識,行動2)健康増進ライフスタイルプロフィール尺度の縦断調査を行う。PCCの知識が定着し、意識や行動が変化しているか分析をする。 対照群:(女子大学生100人)のデータ収集 方法:1)研究デザイン:2群縦断介入研究 2)研究期間2022年11月から2023年5月 3)データ収集方法:(1)指定の場所で研究の説明と同意を得る。(2)対象者の属性・PCCに関する知識,意識,行動・健康増進ライフスタイルプロフィール尺度のwebによる調査を行う。(3)6か月後・PCCに関する知識,意識,行動・健康増進ライフスタイルプロフィール尺度のweb調査を行う。その直後(4)リーフレットとDVDを用いて,60分程度のPCCセミナーを行う。(5)リーフレットとDVDの意見についてweb調査を行う。 その後介入群と対照群の調査結果を分析し評価した内容を公表する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
指導媒体のリーフレットとDVDの作成が遅れたため、調査が遅れている。そのため、以下の経費が必要である。Web調査ソフト購入費用(年間契約のため次年度の更新が必要である)、謝礼金(対照群の謝礼金が必要である)、消耗品(印刷機、印刷機のインク、USB等)、PC・統計解析ソフト(データ分析に必要)
|