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2022 年度 実施状況報告書

学童期における足趾・足部の形態異常と発育の関連について

研究課題

研究課題/領域番号 20K19197
研究機関大阪人間科学大学

研究代表者

弓岡 まみ  大阪人間科学大学, 保健医療学部, 助教 (80783472)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード学童期 / 足部形態 / 成長
研究実績の概要

足部は、身体のなかで唯一地面と接している部位であり、足部の状況は我々の動作や姿勢など多方面へ影響を及ぼす。子どもに生じている運動機能不全の原因として、運動の起点である足部自体の異常が関与している可能性が考えられる。子どもの足部状況を調査し明らかにすることは、子どもの健やかな成長を促すための基礎研究として重要である。今年度は、一昨年学会にて発表した内容を論文に纏め、投稿を行った。
対象は学童期児童451名とし、足部形態がどのような成長を遂げるか、性差を含め身長や体重の発育状況とあわせて横断的に研究を行った。足部形態は足裏バランス測定装置Foot Lookを使用し、足長・足幅・母趾外反角・小趾内反角・開張角・足長に対する足幅の割合(足幅/足長)を測定した。
低,中,高学年の学年別,性別に比較した結果、身長・体重・足部形態は低学年から高学年になるにつれ順調に増加することが確認されたが、足長・足幅・母趾角・開張角の成長には性差が認められた。足のプロポーションを示す足幅/足長は男児が女児より低学年・中学年で有意に大きい傾向があり、高学年では有意差がなくなった。
本研究の結果、男児の足部は女児に比べて低学年と中学年で幅広い形状であり,高学年で女児と同じ割合の細長さまで成長することが示唆され、男女で足部の形状に成長の差が生じる可能性が示された。子ども靴は成人と異なり男女で同じ規格のものが多く、性差による形状の違いは考慮されていない傾向にある。しかしながら、子どもにおいて足部の成長に性差があるとすれば、同じ形状では不具合が生じる可能性もある。今後子どもの靴を考える上でも、重要な結果であると考えられる。
ただし、今回は横断研究であるため各クラスの特性によるものである可能性も捨てきれない。今後は縦断にて同一児童の足部成長変化を詳細に確認し、論文化をすすめていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響により継続測定を行っていた小学校での介入が困難となり、測定項目によっては継続測定ができず横断に留まるものがあるため、研究計画に大幅な変更が生じた。

今後の研究の推進方策

今後は昨年度測定が困難であった項目を含めて足部の調査を実施する。また事前研究も含めたこれまでの研究データ解析をすすめ、論文投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響により十分なフィールド調査が実施できず、研究計画に変更や遅れが生じたため。今年度は、昨年度実施できなかった測定を実施し研究をすすめるとともに、データ解析を行い論文投稿を行う。

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公開日: 2023-12-25  

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