研究課題/領域番号 |
20K19220
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
相馬 正之 東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (40554994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 足趾把持力 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
本研究は,研究1が「足趾把持力向上のための介入研究」,研究2が「足趾把持力向上のメカニズムの検証」,研究3 が「転倒に関する1年間の前向き研究」,研究4が「行動変容に影響する因子を明らかにする縦断研究」から構成されている。 令和3年度は,研究1である「足趾把持力向上のための介入研究」および研究2である「足趾把持力向上のメカニズムの検証」を実施した。対象は,通所リハビリテーションおよびクリニックに通院している在宅障害者42名(男性21名,女性21名)とした。さらに対象者は理学療法士による運動療法や看護師によるフットケアではなく,高齢者自身で足趾,足部ストレッチを含めたフットケアを実施する群21名と特別な介入を行わないコントロール群21名に割り振った。介入群には,自分で実施する6種類のストレッチのパンフレットを渡し,指導した。測定項目は,足趾把持力と足趾把持力発揮に関連すると報告されている足部柔軟性および足部アーチ高率を計測した。介入期間は12週間とし,それぞれ,介入前,4週後,12週後の3回,測定した。収取したデータは,現在,解析中である。 研究4の「行動変容に影響する因子を明らかにする縦断研究」で約300名程度の身体機能と行動変容ステージモデルの初年度データを取得する予定であったが,昨年度に続き,本年度も実施できていない状況である。その理由は,令和3年9月上旬に実施予定であったS県Y市の体力測定会が約2週間前に中止となったからである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究対象者は高齢者である。そのため,コロナ禍では重症化のリスクがあるため,影響を受けやすい。具体的には,研究4である「行動変容に影響する因子を明らかにする縦断研究」の初年度および2年目のデータ取得が未実施である。これは,毎年9月の第2週に開催されている滋賀県での体力測定会がコロナ禍の影響により,中止になっているためである。このことにより,進捗状況は遅れていると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,研究1の「足趾把持力向上のための介入研究」の対象者において研究3 である「転倒に関する1年間の前向き研究」を実施予定である。また,研究4である「行動変容に影響する因子を明らかにする縦断研究」においては,令和4年4月1日時点で,S県Y市で9月5~9日に体力測定会を実施することが決まっている。 そのため,「行動変容に影響する因子を明らかにする縦断研究」の初年度データを取得できる見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
S県で行われる予定であった体力測定会が中止になったことにおける旅費や新型コロナウイルスの影響により学会エントリーができなかったことによる。この分を次年度使用額とする。 次年度については,4月1日時点で体力測定会が実施予定であることから,感染防止対策の費用としてこれを当てる予定である。
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