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2020 年度 実施状況報告書

看護職が嚥下障害をより正確に臨床判断できるための新たな診断指標の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K19228
研究機関豊橋創造大学

研究代表者

西澤 和義  豊橋創造大学, 保健医療学部, 助教 (20767165)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード嚥下障害 / 診断指標 / 臨床判断
研究実績の概要

本研究は、看護職が嚥下障害を正確に臨床判断するための診断指標を明らかにするため、嚥下障害の診断指標の内容妥当性検証を行うものである。
2020年度は、内容妥当性検証をする嚥下障害の診断指標リスト作成と、デルファイ法による質問紙調査のためのプレテストを実施した。
本研究に用いる嚥下障害の診断指標は、研究者が行った先行研究で使用した診断指標リストを基盤にし、新たに作成した。先行研究では、摂食・嚥下障害看護のエキスパートにより、診断指標リストに加えたい指標の意見を得ていたため、これらの意見を参考に、指標を再検討し、本研究で用いる診断指標リストの作成を行った。最終的に、本研究で用いる嚥下障害の診断指標リストを新たに作成することができた。本研究では、今後この診断指標リストの内容妥当性検証を行う。
作成した診断指標リストの内容妥当性検証は、専門家の意見の合意を得る手法であるデルファイ法を用いた質問紙調査で行う予定である。この質問紙調査の実施について、2020年度に研究者所属施設の研究倫理委員会の承認を得ることができた。調査実施に先立ち、質問紙の各項目の安定性を確認するために、嚥下障害がある患者を看護した経験があり、かつ看護師経験3年以上の看護職9名に対して、再テスト法によるプレテストを実施した。プレテストでは、各項目に対してWilcoxon の符号付順位和検定を行い、安定性を確認した。その結果、2回の調査間で有意差がある項目はなかった。各項目の安定性が確認できたため、今後はこの質問紙を用いてデルファイ法による調査を実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度の上半期は、新型コロナウイルス感染症拡大により、研究者自身の教育・研究活動において、予期していない対応が迫られ、予定のスケジュール通りに進めることが難しかった。これにより、2020年度に予定していたデルファイ法による質問紙調査の実施まで到達できなかった。しかし、内容妥当性検証をする嚥下障害の診断指標リストの作成ができ、質問紙調査については倫理審査で承認され、プレテストまで完了している。来年度は、速やかにデルファイ法による質問紙調査の実施に取りかかることができる。

今後の研究の推進方策

2020年度は、予定していたデルファイ法による質問紙調査の実施ができなかったが、質問紙調査の準備はすでに整っているため、2021年度は速やかに調査を実施する。
質問紙調査の対象者の多くは、臨床で活動している看護師となるため、新型コロナウイルス感染症への対応を迫られていることが考えられる。それにより、本研究への協力を得ることが難しい状況である可能性も考えられるため、調査実施に際しては対象者の負担や、感染症拡大状況を考慮しながら、調査時期や調査期間を設定して実施する。

次年度使用額が生じた理由

2020年度に予定していたデルファイ法による質問紙調査の実施まで取り組むことができなかったため、調査実施にかかる費用の執行ができず、次年度使用額が生じた。2021年度は、質問紙調査の準備はすでに整っているため、次年度使用額を使用し、調査を速やかに実施する。

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公開日: 2021-12-27  

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