研究課題/領域番号 |
20K19242
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 貴子 九州大学, 医学研究院, 助教 (00822511)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / レセプトデータ / 介護保険データ / 医療費 / 予後 / 睡眠薬 |
研究実績の概要 |
本研究は、新たにパーキンソン病の診断がついた患者を対象とし、①医療・介護サービス利用状況、②定期的な医療・介護サービスの利用が入院に与える影響、③睡眠薬使用が転倒に伴う骨折に与える影響、について定量的に評価するもので、福岡県後期高齢者医療広域連合のレセプトデータと介護保険データを使用するものである。2020年度は、各データのデータベースへの取り込みと補正を行い、上記①について分析した。 2021年度は、4月に開催された国際学会で上記①について分析した結果を発表した。また、上記②については、2014年4月から2019年3月までのデータを使用し、新たにパーキンソン病の診断がついた2,224名を対象として後ろ向きコホート研究を行った。RMST(restricted mean survival time)を用いた結果、受診頻度が高いと有意に生存期間が長いことがわかった。また、一般化線形モデルを使用したところ、受診頻度が高いと入院日数、医療費を有意に減少させることがわかった。この結果について作成した論文は2021年12月に国際誌に掲載された。 また、③の前段階として、12,130名を対象に横断研究を行い、パーキンソン病患者における睡眠薬の使用実態について、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬、バルビツール酸・非バルビツール酸系に分類して分析を行った。結果については論文を作成し、現在国際誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の当初計画において、2021年度は、定期的な医療・介護サービスの利用が入院に与える影響について評価を行うこととしていた。論文を作成し、掲載された。2022年度からは、睡眠薬使用が転倒に伴う骨折に与える影響について分析する予定としていたが、睡眠薬の使用実態までは2021年度に既に分析が終了していることから、順調に計画が遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、パーキンソン病患者における睡眠薬使用による転倒・骨折について分析する予定である。また、研究成果については、学会発表および論文投稿を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画では、国際学会や国内学会参加のために旅費等を計上していたが、新型コロナウイルス感染症の影響でWeb開催に変更されたことから、2020・2021年度は使用できなかった。そのため、生じた次年度使用額は、論文投稿費、学会等への参加が可能となれば旅費等に使用予定である。
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