研究課題/領域番号 |
20K19243
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
岡田 尚美 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (00515786)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 保健師 / 助産師 / 連携活動指標 / 虐待予防 |
研究実績の概要 |
本研究は、虐待予防に向け、継続的な支援が必要な親子に対して切れ目のない支援を早期から行うための保健師と助産師の連携活動指標を開発し、有用性を検証することである。令和2年度は第一段階として保健師への面接調査、第二段階として、保健師、助産師、研究者への面接調査により連携活動指標案を作成する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により面接調査が実施困難となった。そこで研究方法の修正および延期を決定した。 第一段階は先行研究の分析から連携活動指標の原案を作成することとした。医学中央雑誌web版を用いて、1983年から2020年に発表された文献を検索した。「保健師」and「助産師」and「連携or協働」をキーワードに検索したところ、連携または協働の具体的内容が記載されている文献は数件のみであった。「保健師」and「連携or協働」をキーワードに検索した原著論文は1,037件であり、①保健師の助産師に関わらず他機関・職種との連携または協働活動の内容が記載されていること②支援対象に妊娠中から乳幼児期の親子を含んでいることの2つを条件に49件を抽出した。連携の展開過程の7段階(吉池他)に当てはめて分析を行い、事例についての情報共有、他機関・職種への働きかけの方法、連携のための環境整備、事例を介さない関係づくりなどの項目が抽出された。今後は、ハンドリサーチにより具体的な看護職の連携項目が記載された国外の7文献も含めてさらに項目の精選を行い、連携活動指標原案を確定する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大により、面接調査の実施が困難となった。また、感染症対策の最前線にいる保健師を面接対象としているため、遠隔調査の実施についても調整をはかることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は速やかに連携活動指標原案を作成し、保健師、助産師、研究者への構成面接調査により項目を精選する。デルファイ調査により、全国の市町村所属の保健師へ各項目の同意の程度を問い、連携活動指標項目を確定する。その後、連携活動指標を臨地で活用し、その有用性の検証を行う。 面接調査については、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、遠隔による実施も検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度に新型コロナウイルス感染症の影響により延期となった本研究の第二段階である保健師、助産師、研究者を対象とした面接調査に関わる経費として活用する。
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