研究課題/領域番号 |
20K19253
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
浮田 徳樹 東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (00845993)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 車椅子 / シーティング / 圧力分布測定 / アンケート調査 / 意識調査 / 下肢位置 / 上肢の操作性 |
研究実績の概要 |
2021年度は、前年度研究活動制限下にあり実施を延期していた、健常者との接触を伴う対面での研究を実施した。健常者24例に対し、車椅子座位時の下肢位置の違いが上肢操作性に及ぼす特性を解明するため、購入した機器を利用しデータ収集を行った。下肢位置の違いにより、上肢の操作性が変化する結果を得ることができ、仮説が立証された。研究成果については11月に行われる国内学会に演題提出を予定しており、同時に国際誌への論文投稿に向けた執筆を行っている。論文については、2022年度中に論文投稿し、成果発表としていく予定である。なお、2021年度末に予定していた実際に車椅子を利用中の高齢者を対象とした研究は、研究協力予定施設内の新型コロナウイルス感染状況の拡大により、未実施となった。 また、2020年度に対面での研究代替として実施した、本研究の着想部分に関連するコメディカルスタッフへの現場アンケート調査結果は成果報告として順次まとめている。145施設から収集した車椅子利用者の下肢位置についての認識や下肢位置介入の実行度などに関する5職種(看護師、介護士等、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)400名より得た回答を、2022年9月の国内学会での演題発表することとなっている。また、国内誌・車椅子シーティング研究への論文投稿を3月に行っており、現在は査読中である。 2022年度は、これまでと同様に新型コロナウイルス感染症予防を徹底しつつ、2021年度未実施となった主に高齢者を対象とした施設での研究を進めていく予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度は、健常者を対象とした介入については実施することができたが、高齢者を対象とした施設内での研究介入は、新型コロナウイルス感染症対策として、対面を伴う研究活動に制限があり、予定していたスケジュールでの実施が困難だった。 対面での研究代替として実施したコメディカルスタッフへの現場アンケート調査については順次成果報告を企画し、健常者を対象とした取得データについても成果報告に向けた取り組みが継続できているが、当初企画していた全体の進捗としては遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、前年度と同様に新型コロナウイルス感染症予防を徹底しつつ、所属施設や研究協力施設の感染指針の対策レベルに照らし合わせながら、2021年度未実施となった主に高齢者を対象とした研究を進める予定としている。当初予定していた地域(施設)での実施が難しい場合は、他地域(施設)での実施も視野に入れている。なお、必要に応じ研究者のPCR検査(陰性証明)や個人防護具の使用を併用しつつ、感染対策を講じた中での研究実施を方策として組み込む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に企画していた研究協力施設への打ち合わせ旅費(北海道)や国内学会での発表(新潟)が未実施となったことに加え、2021年度に企画していた高齢者研究に伴う旅費・人件費・謝金が未使用となったため差引額が蓄積している。前年度未実施分の研究計画推進のため、新規協力施設(クラスター発生歴のない施設等)の打診をしつつ、主に旅費交通費・人件費・謝金明細部分での助成金使用を想定している。
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