研究課題/領域番号 |
20K19253
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研究機関 | 東北福祉大学 |
研究代表者 |
浮田 徳樹 東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (00845993)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 車椅子 / シーティング / 圧力分布測定 / アンケート調査 / 意識調査 / 下肢位置 / 上肢の操作性 |
研究実績の概要 |
2022年度は、研究協力予定施設内の新型コロナウイルス感染状況の拡大により、未実施となっていた実際に車椅子を利用中の高齢者を対象とした研究を、感染状況の落ち着きがみられた下半期より開始し、継続してデータ収集を行い2023年3月末時点で12名のデータが集まってきている。 また、2021年度に実施した本研究の着想部分に関連するコメディカルスタッフへの現場アンケート調査結果については、400名より得た回答を、2022年9月の国内学会演題発表し、加えて国内誌・車椅子シーティング研究へ原著論文として受理された。 2023年度は、2021年度にデータ収集を行った健常者実験の結果を論文化すること(2023年4月にDisability and Rehabilitation Assistive Technologyに投稿済みで現在査読中)、および2022年度より実施している高齢者実験結果の集約と学会発表および論文化を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は、健常者を対象とした成果報告については、年度内に国際誌への論文投稿準備が終了し、2023年4月に査読が開始されることとなったが、高齢者を対象とした施設内での研究介入は、新型コロナウイルス感染症対策として、企画していたスケジュールでの実施に難を要した。計画としては感染症の影響で約1年半程度の遅れを要している。2022年度下半期より、高齢者を対象とした実験も開始され、順調にデータは蓄積してきているが、当初企画していた全体の進捗としては遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、未実施となってしまっていた主に高齢者を対象としたデータ収集を締めくくり、健常者データの論文発表と高齢者データの成果発表を進める予定としている。高齢者データについては、当初の仮説と異なる結果になる可能性も予想されてきているため、データ分析を進める中で得られる知見を中心としながら、解析を継続していく予定である。最終成果物として予定していた下肢位置指導指針の作成等については、どのような形で実現していくかを要検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度繰越分を含め、2022年度の予定使用額以上の助成金執行を行ったが、主に国際学会での成果発表や国際誌での成果報告を予定していた年度だったため、差引額が貯蓄している。国際学会での成果報告は、現時点では今回の経費執行からは除外していく予定であるが、2件の国際雑誌での成果報告(オープンアクセス)で800,000円程度の費用が見込まれており、高齢者研究にかかる旅費交通費・人件費・謝金明細部分に加え、成果報告での助成金使用を想定している。
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