ASD者への訪問看護には、その他の精神疾患をもつ者への訪問看護ケアと共通する部分もあるが、自己肯定感への援助やコミュニケーション障害に配慮した援助が特徴としてあった。また、ASD者への大きな影響を与える家族への支援をより重視している点も特徴的であった。このような特徴的な実践を積み重ね、さらに深化させていくことがASD者への効果的な訪問看護ケアへの示唆になると考える。特徴的な援助とあわせて家族介入の難しさと多職種連携の課題も抽出されていることから、より効果的な家族看護の探求、円滑な連携システムや関わる専門職の意識の進化が求められる。
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