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2023 年度 実績報告書

VR等を用いた回想法と統合医療の融合型非薬物療法による認知機能低下抑制法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K19308
研究機関大阪大学

研究代表者

仁木 一順  大阪大学, 大学院薬学研究科, 助教 (00712879)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード認知症 / BPSD / デジタル治療 / バーチャルリアリティ
研究実績の概要

介護施設を利用している方合計40名にご協力いただき、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)群20名、モニター群20名に分類した。週に1回、各回10分間ほどのHMDあるいはモニターを活用した回想法を3か月実施した。開始前、3か月後にThe Montreal Cognitive Assessment日本語版 (MoCA-J)によって認知機能を評価した。各回想法セッション前にState-Trait Anxiety Inventory(STAI)により不安を評価し、セッション後にはSTAIにより不安を再評価、Numerical Rating Scale(NRS, 0:全くない~10:最もひどい)により満足度と副反応(嘔気、めまい、頭痛)を評価した。参加者の平均年齢[mean(SD)]は86.2(6.9)歳であった。MoCA-Jのスコア変化量を各群で比較したところ、モニター群では3か月後には有意なスコア増加を示した(p = 0.026)。平均STAIスコアについては、両群ともに介入前に比べて介入後のスコアが有意に減少していたが、両群間に有意差は認められなかった。平均満足度[mean(SD)]は、HMD群で7.38(0.46)、モニター群で8.04(0.41)であり、モニター群が有意に高かった。副反応は両群ともに認められなかった。MoCA-Jの結果から、HMDよりもモニターを用いた回想法の方が認知機能の低下抑制に貢献する可能性が示唆された。モニター群の方がHMD群よりも満足度が有意に高かったことから、テレビ等で慣れ親しんでいるモニターの方が高齢者にとっては受け入れられやすく、HMDより大きな効果が得られたのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] 仮想空間コンテンツ提供システム、仮想空間コンテンツ提供方法及びプログラム2023

    • 発明者名
      仁木一順、佐藤宏介、岩井大輔、伊藤謙、開発巳智子、新井潤一郎
    • 権利者名
      仁木一順、佐藤宏介、岩井大輔、伊藤謙、開発巳智子、新井潤一郎
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2023-039721

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公開日: 2024-12-25  

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