研究課題/領域番号 |
20K19311
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
原口 雅史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (80724525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 神経筋電気刺激療法 / 分岐鎖アミノ酸製剤 / 生体肝移植 / サルコペニア |
研究実績の概要 |
令和2年4月から生体肝移植目的(LDLT)で長崎大学病院消化器内科入院となり、LDLTが行われた非代償性肝硬変患者において、4例の患者から同意を頂き、2例の患者にLDLT後の電気刺激療法(NMES)および分岐鎖アミノ酸製剤併用投与、2例の患者にNMES単独療法が行われた。筋肉量に関しては、体組成分析装置であるInBodyおよび超音波診断装置における大腿四頭筋の厚さを測定し評価した。筋力に関してはスメドレー式握力計による握力を評価項目とした。全例、LDLT1ヶ月後の筋肉量および筋力の著明な低下が見られたが、LDLT3ヶ月後に関しては症例毎に筋肉量回復の程度に差が見られた。 今後も、50症例を目標に臨床研究を継続するが、新型コロナウイルス感染症により肝移植症例が例年より少なかったため、本年度は少数例に留まったと考えられる。 また、不動化したラットにNMES+BCAA併用を行い、筋肉量や筋組成の変化について検討する動物実験に関しては、コントロール群、不動群、NMES群、BCAA群、NMES+BCAA群の5グループ、各群n=6を設定し、14日間に渡り各処置を行った。各群における筋肉量、筋核数等に関しては現在解析中であるが、今後、各群間における比較検討を行う予定である。また、筋肉量以外に、各群における関節可動域も測定しており、NMES+BCAA治療における拘縮予防効果についても解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験は予定通りの進行状況であったが、臨床研究に関しては、新型コロナウイルス感染症により肝移植が行われた患者数が例年より少なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
これまで以上に外科と密接に連携し、今後肝移植が行われる予定がある患者の情報を共有し、症例数を蓄積していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品購入に伴い、次年度使用額が生じたが少額である。 令和3年7月より米国留学に伴い研究を中断する予定があるため。 残額は、研究再開後に物品購入に使用する予定である。
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