癌性筋萎縮は癌治療の妨げとなるが、化学療法に伴う筋萎縮において壊死した癌細胞から放出されるHMGB1が重要な役割を果たしている。このHMGB1の癌細胞からの放出が温熱療法により低減されることを申請者は見出した。本研究では、癌細胞死ではなくHMGB1放出抑制を生じる温熱療法や補助療法を開発し、化学療法に併用することにより、化学療法に伴う筋萎縮を低減することを目的とする。本研究から得られる結果からは、有効性が高くなおかつ低廉な骨格筋萎縮抑制法を提示することが可能であり、がん患者のQOLや治療忍容性の向上につながると期待される。
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