研究課題/領域番号 |
20K19350
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
田村 由馬 獨協医科大学, 医学部, 研究員 (60727585)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨格筋電気刺激 / 透析療法 / 腎臓リハビリテーション |
研究実績の概要 |
本研究は透析患者のサルコペニア改善を目的とした、補助栄養の摂取と神経筋電気刺激(NMES)による効果の解明である。当該年度は、対象患者群となる透析患者のフレイルの有病率を調査し報告した(J Clin Med. 2022;12)。足関節上腕血圧比が低い症例、つまりPADリスクを有す症例において特にフレイルや栄養状態が不良であった。透析患者は透析濾過によるアミノ酸の体外漏出がサルコペニア発生の一要因と考えられ、さらに糖尿病性腎臓病患者では細胞内の代謝異常を有すため、体蛋白の崩壊により骨格筋異化を早める原因となる。これらの解決に腎臓リハビリテーションが有用であるが、努力的な運動以外にも受動的に行えるNMESの有用性が報告されている。当該年度の成果として、透析中における補助栄養摂取後のNMESの施行は、血糖上昇を抑制し、透析終了後の血糖変動の安定化にも有効である事を報告した(J Clin Med. 2022;11)。現在は、アミノ酸の漏出の観点より、透析中のNMESと補助栄養摂取における急性効果の検討を進めている。加えて、透析中のNMESと補助栄養摂取を6カ月間施行することによる骨格筋機能と身体機能の長期効果の解明を進めている。 Covid19の影響により、連携施設との実施方法の構築に時間を要してきたが、基幹施設および連携施設においても研究実施体制が整ってきた。また、入室制限等も緩和され、研究実施が行える状況になってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
神経筋電気刺激および補助栄養を摂取する介入研究であり、特定臨床研究に該当する可能性を精査するために時間を要した。測定実施施設との詳細な方法の手順書作成に時間を要し、研究スタート体制の構築が滞っている。
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今後の研究の推進方策 |
連携施設においても機器の操作や評価手技、データ共有と保管方法に関して具体的なシミュレーションを実施する。臨床スタッフの変更に伴い、協力体制の再調整を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による研究開始の遅れから、実際の検査測定が行われずに外注検査費用等が次年度に持ち越しとなってきた。そのため次年度には、外注検査費用(50万)・補助栄養費用(40万)、サンプル輸送のための費用(10万)が発生する。また、協力施設への交通費及び第14回腎臓リハビリテーション学術集会、第29回日本心臓リハビリテーション学会学術集会等への参加旅費が発生する。
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