研究課題/領域番号 |
20K19363
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
田口 周 関西医科大学, 医学部, 助教 (40786191)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Mixed Reality / 認知機能課題 |
研究実績の概要 |
Mixed Reality (以下、MR)を応用した新たな3次元的認知機能課題の共同開発を進めた。これまでは、MRデバイスとしてMicrosoft社のHoloLensを用いていたが、新たにリリースされたHoloLens2を採用した。これは、従来のHoloLensと比較して大幅にアップデートされている。まず、頭部への装着が容易となった上に、装着時の安定性も大きく向上した。そのため、課題実施時にMRデバイスがずれてしまい、CGオブジェクトが見えなくなるといった不具合が改善された。また、視野角が大きく広がったことによって、被検者がCGオブジェクトを認識しやすくなった。視野角が狭いと、被検者の視界においてCGオブジェクトが一部しか見えないこともあったが、その点が改善された。そして、アイトラッキング機能が追加されたことで、MR認知課題におけるCGオブジェクトへのユーザーの干渉が注視でも可能となった。さらに、被検者が指や手でCGオブジェクトを操作する際の認識機能も向上し、単純なリーチ動作でもCGオブジェクトに干渉することが可能となった。これらのアップデートによって、従来のものと比較して更にクオリティの高いMR認知課題を開発することが可能となった。MR認知課題のクオリティを上げることによって、被検者の課題に対する興味を高めることができ、課題の遂行が円滑になると考えられる。また、頭部への装着時の安定性が向上し、CGオブジェクトへの干渉方法が増えたことで、開発できるMR認知課題の幅が広がった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
特定臨床研究での実施を予定しているが、新型コロナウイルスの影響もあり、京都府立医科大学臨床研究審査委員会による倫理審査への申請に時間を要している。そのため、介入試験が開始できていない。
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今後の研究の推進方策 |
特定臨床研究での実施を予定しているので、まずは、京都府立医科大学臨床研究審査委員会による倫理審査を早急に受ける。承認が得られ次第、速やかに介入試験を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
特定臨床研究での介入試験を予定しているが、京都府立医科大学臨床研究審査委員会による倫理審査への申請に時間を要している。そのため、介入試験が開始できておらず、特定臨床研究で必要となる保険の加入などが当該年度中にできなかった。
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