当初の計画では、メカニカルストレス介入にて、運動による変形性膝関節の改善効果を再現できるかを検証する予定であったが、技術的な問題が生じ、研究の遂行に遅滞が生じた。そこで、高血圧症に対するメカニカルストレス介入実験も併せて行い、以下の結果を得た。 1) ラットを用いた実験で適度な運動として用いられる中速度トレッドミル走行で生じる頭部の加速度を再現する機器(passive head motion: PHM)を開発した。 2)PHMによる介入は、血圧調整中枢である頭側延髄腹外側野の間質液流動を生じさせ、それに伴い生じる流体せん断力がアストロサイトのAT1R発現を低下させ、高血圧を改善した。
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