研究課題/領域番号 |
20K19375
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 伸弥 名古屋大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (50866449)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フレイル / サルコペニア / 身体活動 / 身体機能 / 運動 / リハビリテーション / 周術期 / 胸腹部外科 |
研究実績の概要 |
【目的】周術期における身体機能と身体活動量の定量的な評価と運動指導管理は,胸腹部外科手術患者の身体的虚弱の発生予防,ならびに機能予後と生命予後の改善に寄与するか否かを検討することにある. 【当該年度の計画と実績の概要】2020年度は上記の目的に沿って,我々がこれまでに蓄積したデータの後ろ向き調査を実施して,本研究計画の身体機能の評価項目を選別し,実施可能性と妥当性を検証した.その結果,非小細胞肺癌患者において,術前の骨格筋量と運動耐容能の低下は,生命予後の予測に有用であり,これらの状態はBody mass indexが低値な患者でよく認められることを明らかにした.この検証結果の論文化に成功した(Tanaka S, et al. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2021).さらに,様々な疾患群においても,同様の結果が得られるか否かを検証するために解析を進めている. また,本研究の身体活動量の定量的な評価として,入院患者において測定可能な身体活動量計の選定を行い,必要な測定器具を購入してデータ収集を開始した.評価方法とデータ入力のマニュアルを作成し,測定漏れを極力減らすように対応した.実際に入院中の患者に本測定を導入し,身体活動量のデータ収集が容易に行え,活動量のマネジメントが可能なことを確認した.現在,術後経過として,術後合併症,在院日数,退院後のイベント発生についての調査を継続している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在,倫理審査委員会の承認を得て,身体機能と身体活動量の定量的な評価と運動指導管理を開始し,データ収集を行っている.また,過去の収集データを用いた英語論文での実績を踏まえ、上記の区分選択とした.
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今後の研究の推進方策 |
目標症例数に到達するまで患者取り込みを行い、解析および成果発表を行う。患者取り込みの円滑化と測定漏れの防止を実施するために、関係スタッフに対して本研究の意義と協力を依頼していく。
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