研究実績の概要 |
【目的】周術期における身体機能と身体活動量の定量的な評価と運動指導管理は,胸腹部外科手術患者の身体的虚弱の発生予防,ならびに機能予後と生命予後の改善に寄与するか否かを検討することにある. 【実績の概要】上記の目的に沿って,我々がこれまでに蓄積したデータの後ろ向き調査を実施し,2020年度に論文として発表した(Tanaka S, et al. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2021).上記疾患群以外においても同様の結果を認めており,英語論文として投稿中であり,次年度内での公表を予定している. また,本研究の身体活動量の定量的な評価として,入院患者において測定可能な身体活動量計の選定を行い,必要な測定器具を購入して2020年度からデータ収集を開始している.入院中の患者に本測定を導入し,身体活動量のデータ収集が容易に行え,活動量のマネジメントが可能なことを確認しており,2020年度および2022年度のデータ蓄積を完了した.さらに,術後経過として,術後合併症,在院日数,退院後のイベント発生についての調査を継続し,2020年度から2022年度に入院した患者を対象とした退院後のイベント発生以外の術後経過に関する情報収集は完了し,退院後のイベント発生についての調査とデータクリーニングも完了した.2023年度は,データ解析を進め,最初の報告として症例報告を発表し(Tanaka S, et al. Medicine. 2023),対象患者群の解析結果を英語論文として発表するための投稿準備を進めた.次年度内での公表を予定している.
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