本研究では、膝前十字靭帯再建後の関節固定とトレッドミル運動が関節拘縮と筋萎縮に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 ラットの膝関節に前十字靭帯再建術を行い、術後は関節固定、介入なし(自由飼育)もしくはトレッドミル運動(60分/日)のいずれかの条件で飼育した。 関節固定は、2週間であっても関節拘縮を悪化させた。また、4週間行うと、大腿直筋の萎縮に悪影響を及ぼした。トレッドミル運動は、術後早期から開始すると関節拘縮を悪化させた一方で、術後2週から開始すると関節拘縮を改善した。トレッドミル運動では筋萎縮を予防・改善できなかった。
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