研究課題/領域番号 |
20K19408
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研究機関 | 地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院(臨床研究室) |
研究代表者 |
真野 浩志 地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院(臨床研究室), 臨床研究室, 医師 (30647748)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 小児 / がん / リハビリテーション / 安全性 / 有効性 / 重心動揺計 / がんサバイバー |
研究実績の概要 |
令和3年度は引き続き研究参加者の募集を行い,本研究を推進した.本人および養育者から同意が得られた者について,データの収集を継続している.これまでのところ,本研究に関連して,リハビリテーション治療介入中の有害事象は認めていない. 小児がん患者におけるリハビリテーションの安全性・有用性に関して,本研究開始前より当院は長期間にわたる小児がん患者のリハビリテーション診療の蓄積があることを生かし,診療録の後方視的調査の検討を追加して実施した. 本研究遂行中に,小児がん治療中の患児のみならず,すでに小児がん治療が行われた後のがんサバイバーについても身体機能や高次脳機能の問題を抱えていて,リハビリテーション評価・治療の対象となりうること,需要が大きいことが明らかになったため,小児がんサバイバーにおけるリハビリテーション治療の安全性・有用性の評価についても検討を開始した. 令和4年度においては,本研究に関連して第59回日本リハビリテーション医学会学術集会,および第155回小児科学会静岡地方会にて学会発表を行った.また本研究に関連してPediatrics International誌に投稿を行っていた論文は,2022年5月6日付で出版された. さらに,小児総合医療施設・小児がん拠点病院におけるがんリハビリテーション診療の取り組みに関する論文を,日本小児科学会雑誌に投稿し,2023年3月14日付で受理され,In pressの状態である. 令和5年度はすでに研究参加している患者のデータ収集を行うとともに,引き続き研究参加者を募集しデータの集積を図りながら,データの解析および考察と,研究成果についての公表を推進していく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度は,機器の導入など実際の計測に向けた研究環境を十分に整備することができた. 令和3年度は,研究参加者の募集を開始することができた. 令和4年度は,研究参加者の募集を継続し,データの解析及び考察を行いながら一部成果の発表に至っている. 令和5年度は,引き続き研究参加者の募集を行いながら,さらなるデータの解析及び考察を行い,研究成果の公表を進めていく. おおむね当初の予定通りの進捗状況である.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は,引き続き研究参加者の募集を行い,データの収集を行うとともに,データの解析および考察と,研究成果についての公表を推進していく予定である. 研究参加者の募集やデータの収集については,研究計画を推進,遂行のため,研究代表者の所属機関内で各部署と十分連携をとっていく予定である. データの解析および考察と,研究成果についての公表については,既に学会発表,論文投稿とも一定程度達成ができているが,必要に応じて研究代表者の所属機関内で支援を受け,さらに推進していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
学会発表のための出張旅費の支出を予定していて,実際に出張を行ったが,その費用は間接経費から支出を行ったため,次年度使用額が生じた.翌年度分として請求した助成金と合わせて,出張旅費に充当する予定である.
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