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2020 年度 実施状況報告書

カルニチン補充療法が高次脳機能障害にどう影響するか

研究課題

研究課題/領域番号 20K19427
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

羽田 拓也  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10794943)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードカルニチン / 脳血流
研究実績の概要

高次脳機能障害患者に同意を得たうえで脳血流シンチグラフィを実施し、脳血流の経時的変化など確認を行った。この調査により通院でのリハビリテーション治療を行っていない生活期の患者では脳血流シンチグラフィに変化がないことが確認された。つまり、脳血流の変化は治療効果判定に有用な可能性が考えられた。
また、2週間の入院で行う集中的リハビリテーション治療が高次脳機能障害患者における脳血流にどのような変化をもたらすのか後方視的に調査し、学会発表を行った。今回の発表では脳血流低下部位における血流の改善と血流増加部位の減少、すなわち脳血流のバランスの改善が1症例ではあるが確認された。この結果より、脳血流シンチグラフィが高次脳機能障害患者に対するリハビリテーション治療の有効性を判断する要素として有用である可能性が示唆された。
また、カルニチンが脳血流に与える影響について文献的考察を深め、高次脳機能障害への治療としての妥当性を検討した。
今後は高次脳機能障害患者におけるカルニチン欠乏症の合併の有無について、患者の同意を得たうえで調査し、カルニチン欠乏症の診断を行っていく。さらにカルニチン欠乏症患者にはカルニチン補充療法を行い、脳血流シンチグラフィの変化を確認する。脳血流シンチグラフィについてはe-ZISやFineSRT、3DSRTを用いた解析を各症例で行い、さらに統計解析も行う。研究の成果は各種関連学会での発表や学術論文として英文誌への投稿を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID19の流行に伴い、一部患者の受診控えなど影響があった。

今後の研究の推進方策

高次脳機能障害患者におけるカルニチン欠乏症の合併率を調査する。その後、欠乏症患者に対し、カルニチン補充療法を実施する。

次年度使用額が生じた理由

参加を予定していた学術集会の現地開催がオンデマンド配信に変更になり旅費支出が減った。また、解析を行うPCについて検討を行っており未購入のため、物品費の支出を翌年に繰り越す必要が生じたため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 反復性経頭蓋磁気刺激併用リハビリテーション治療により脳血流が改善したくも膜下出血後遺症患者の1例2020

    • 著者名/発表者名
      羽田拓也
    • 学会等名
      日本スティミュレーションセラピー学会
  • [学会発表] 頭部外傷後の意欲発動性低下患者に対し反復性経頭蓋磁気刺激併用集学的リハビリテーション治療を行った1例2020

    • 著者名/発表者名
      羽田拓也
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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