研究課題/領域番号 |
20K19430
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研究機関 | 福井医療大学 |
研究代表者 |
新谷 純 福井医療大学, 保健医療学部, 助教 (80790419)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | うつ病 / 音声解析 / カオス理論 |
研究実績の概要 |
本研究では、うつ病患者の音声についてカオス理論的手法を用いて、健常者の音声と比較分析し、うつ症状に対応して現れる特徴量を抽出することを目的としている。現時点までに健常者の音声データおよび評価データを複数例、集めることが可能であった。 生体信号である音声データの解析は、生体信号に含まれる本来のダイナミクスを厳密に記述することが非常に困難であるために,Takensの埋め込み定理によってを用いて観測時系列から時間遅れ座標への変換を行った。この手法でアトラクタを再構成し,複雑なダイナミクスを視覚化し,その様相を把握することが可能となった。アトラクタの形状を客観的に評価するため,Sano & Sawadaによって提唱されたアルゴリズムを用いて最大リアプノフ指数を算出した。塩見によって考案された解析手法に則って、音声信号のサンプリング周期を設定してリアプノフ指数を計算し、統計的な処理を施してCEMと呼ばれる脳の活性度を示すと考えられる数値の算出を行った。 今後はうつ病患者の音声データと臨床的な評価データを収集し、健常者とうつ病患者の音声データから得られた所見を比較する。また、うつの重症度による数値の変化について観察・解析を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
腱儒者データを複数収集することが可能であった。うつ病患者の音声データおよび臨床評価データの収集に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後はうつ病患者の音声データと臨床的な評価データを収集し、健常者とうつ病患者の音声データから得られた所見を比較する。また、うつの重症度による数値の変化について観察・解析を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で病院施設におけるデータ収集に遅れが生じた。実験機器、人件費30名分、消耗品などに使用する予定である。
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