研究課題/領域番号 |
20K19430
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研究機関 | 福井医療大学 |
研究代表者 |
新谷 純 福井医療大学, 保健医療学部, 講師 (80790419)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | うつ病 / 音声解析 / カオス理論 / 神経疲労 |
研究実績の概要 |
うつ病は、抑うつ気分、意欲・興味の減退、不安、不眠などを呈する気分障害で、重篤化すれば社会生活に影響を及ぼす疾患である。我が国におけるうつ病は、3~8%の有病率とされる一般的な精神疾患である。うつ病の病像や治療効果の判定は、経験豊富な医師による問診や、様々な評価尺度などにより行われているが、変動や個人差が大きく、また、CTやMRIなどの画像検査から判断することも困難であるために、診断に苦慮する事が少なくない。簡便かつ非侵襲的な評価法の確立が求められている。本研究ではうつ病患者の音声情報をカオス理論を用いて解析を行い、脳機能の活性度指数を算出する。うつ病の重症度と脳活性度指数との関連を明らかにする。本研究はうつ状態の進行程度の推定、薬剤効果判定などに利用可能と期待される。対照群である健常者データの収集を終えたが、新型コロナウイルス蔓延の影響でうつ病患者の臨床データを医療機関にて収集することが困難であった。そのため、健常者19名を対象にタブレット端末を用いた神経疲労課題を実施し、疲労課題前後における音読データから、脳の活性度指数(CEM)を算出した。疲労課題によって神経疲労に陥った被験者は、脳の活性度指数にも影響があることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健常者のデータ収集を終えたが、うつ病患者の臨床データの取集が行えていない。感染状況を確認し、医療機関と連携し円滑にデータの収集を進める。
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今後の研究の推進方策 |
うつ病患者の臨床データを収集し、うつ病の重症度と、音声から算出された脳の活性度指数との関連を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
うつ病患者の臨床データの収集が行えておらず、被験者への謝金、臨床検査費用、解析等に必要である。
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